「意欲格差」和田 秀樹

意欲格差
和田 秀樹
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「意欲を失っているフリーターやニート、あるいはワーキング・プアと呼ばれる人たちの問題は、けっして彼らだけの問題ではなく、私たち日本に住むすべての人たちの問題でもある」

ピックアップ

・製品の品質を決めるのは、作り手の技術以上に、消費者の要求水準と経済力

・地方・貧しい人の学力低下、意欲低下

・就職して3年以内にやめてしまう人:中卒7割、高卒5割、大卒3割 =「7・5・3問題」

・金沢工業大学:「進路ガイド基礎」講義・・・「たとえば、フリーターになると年収がせいぜい150万円で、それが一生続くと、結婚もできなければ老後も危うい生活が待っているといった内容」・・・本来マスコミなどでもっと知らせるべき情報ではないか

・所得の差は小さいほうがみんなが頑張れる→収入の大きい人からは税金を多くとり、少ない人からは少なく取る・・・最高税率を上げる

・日本の政治:都会の論理を地方にまで押し付けてしまう

ちょっと意図した内容と違う本だったので、吸収がいまいちだけど、勉強になった1冊。

自分自身がここで弾劾?されている貧者・低学歴の低意欲者と言われる人々に加わっているようで、若干不愉快に感じる部分もあった。

しかし、このフリーター・ニート問題は決して他人事じゃないよってことをこうして伝えてくれることには価値がある。確かに日本全体としてみたら、他人事じゃない。自分自身もその癌にならないようにしなくてはいけない。。

ところで、マスコミの作り手が高学歴者で、高学歴者の価値観で情報を流している(んじゃないか)ということ、政治が都会の論理で行われがちだっていうことは今まで気が付かなかった情報だった。気をつけなくては。

なんにしても、鮮度が大事な1冊だった。2008年8月発行だけど、きっと大事な1石になってるだろう。。こうして、ある「懸念」を世の中に提言できるってすごい。

自分は自分のできる範囲で、まず自分に意欲を持ち続けよう。

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