平成19年発行ということで、新しい情報が得られそうで購入。
ピックアップ
・人口の約1%が統合失調症(精神分裂病)
・精神科救急の件数 東京、大阪が飛びぬけて多い
・電気ショック療法 医学的なメカニズムは不明だが劇的な症状改善事例多々。
・ストレスや親の養育方法を原因として、重症の精神疾患が発症することはない
・犯罪白書「殺人」9.1%精神障害者 健常者の約3倍 この事実を隠さない
・法律では精神疾患で無罪のケースが、世論・マスコミの影響で有罪・死刑となる場合あり
・夢野久作「ドグラ・マグラ」 主人公 側頭葉てんかん?
・自由で解放的な環境で精神障害を治癒する試み→症状改善みられず、特に統合失調症患者はただ混乱 心因的なアプローチは効果薄
・自殺率が高い国 東欧を中心とした旧社会主義国
・過労死 人間ある一線を越えると、本人には理性的な判断力がなくなってしまう
・ハード・ドラッグ(ヘロイン類、コカイン、覚せい剤)> ソフト・ドラッグ(マリファナ 大麻類) 精神病を誘発する程度には大きく差がある
・精神病犯罪者の扱い 日本:医療へ丸投げ 英国:司法が強い権限をもつ
・2006年の「障害者自立支援法」は、精神病患者にとって改悪 自己負担率大幅増加他 障害者の切捨て法
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精神疾患とそれにまつわる犯罪については、なんとなくタブー視して話題にのぼりにくい分野ですが、この本ではベールをかけずに現場の医者の意見をしっかり述べているように思いました。
実際に、危険な精神病罹患者はある一定の確率で存在するのだから、そのフォロー体制を必ず社会が持っている必要がある。日本ではそれが今あまりにも弱いとのこと。
この著者のような意見を述べると、精神病患者が全て犯罪者ではない!!!と強硬な人権主義者??からイチかゼロかみたいな反撃があるんだろうと思います。私も心理的に抵抗があります。
しかし、自分自身が被害者にならないためにも、必要なものは必要だ。。と思うけど。
これだけ不況だと、こういった分野はやっぱり見てみないふりされるんでしょうか・・・ちょっと話は違うけれど、2006年の法律改正のときに障害者の子供をもつ上司が「障害者は死ねって言うのか!!!」と激怒していたことを思い出します。今のような元気のない社会だと弱者が切り捨てられる、、、自分も簡単に弱者側へいく立場と思っているので考えされられます。。
いろいろ現実をみせつけられ、勉強になる1冊でした!!!
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