年代別エピソードで描く 天才たちの私生活 (文春文庫)
ゲルハルト プラウゼ Gerhard Prause
なんかエピソードぎっしりで、文庫版なのに、読むのにものすごく時間がかかった。
ピックアップ
・ゲーテ「イタリア紀行」30代後半の自分を取り戻すための2年間の旅。
・マリア・テレジアの相談相手、タルロウ伯爵の言:「憂鬱とは無益な浪費のようなもの。憂鬱も浪費もともに有害な悪習である」
・三十代という年代を特徴づけるものは、フラストレーション・不安・焦燥
・マルクス・アウレリウス「あたかも百歳まで生きるかのように行動するな。最後の日は近いかもしれないのだ」・・・by『自省録』
マルクス・アウレリウス「自省録」 (講談社学術文庫)
M. アウレリウス 鈴木 照雄
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モーツァルト、ベートーベン、ゲーテ、チャップリン、エジソンなど名を残した天才たちの人生を、年代別に紹介。(30歳代~70歳代)
特にゲーテについては各年代詳細に紹介されていた。(きっと手記や手紙が多いせい)
立派な仕事をしていても、実生活は借金まみれだったり(浪費癖がひどい、商売の才能がぜんぜんないなど)、生きている間は極貧で終わることとなったり、恋愛に悩んだり・・と天才たちの人間的な様がとても面白く読めた。
本人の手紙や日記、本人あての手紙、そういったものをできるだけ使って紹介してあるので、よりリアルに人となりが感じられる。
あんまりにも沢山の人の紹介なのですでに頭の中でこんがらかっているけど(^^; きれいごとだけの伝記を読むよりよっぽど面白かった。
また、人の人生は本当に判らないものだと思った。そして三十代っていうのはまだほんとに始まりなんだなとも思った。これからどんな幸福や不幸が訪れるのかわからない。
みんな素晴らしいものをもっている。(天才じゃなくても(^^;)どうせ不幸になるのか幸せになるのかわからないのだから、嘆かずに自分のしたいことすべきと思われることを楽しんでいきたい。
軌道修正もあり。どうせどうなるかわからないのだし。。
面白かった。こんどは興味をもった一人にスポットライトを当てたものをいつか読むときの下地になりそう。
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