サイゼリヤ革命―世界中どこにもない“本物”のレストランチェーン誕生秘話
山口芳生
イタリア料理のチェーン店、サイゼリヤの誕生秘話と創業者正垣泰彦氏の経営哲学。
ピックアップ
・サイゼリヤにおける価格引き下げとは、あくまでゴールに向かうための道標
・「味とは速度である」・・・速度は計測する場所によって変化する、相対性理論の引用
・めざすおいしさは、空気のように世界中の人が飽きずに毎日でも食べられる味
・「人間が時間内にできることなんて限られている。作業を簡単にして、従業員を楽にしてやれば生産性はあがる。しかも、品質も安定してくる」
・IE(インダストリアル・エンジニアリング)、経営工学…観察・分析・仮説・検証を繰り返す…人の手によるローテク作業を数量化する…観察→数値化→無駄な動作の排除
・生産性を共通語にするためには、社員全員が数字に強くなければならない
・利益を上げることより大事なのは、どれだけ従業員が楽できるかということ
・農業も人事生産性を追求していけば、産業化につながる
・経営とは、つまるところ改善の継続
・人間は弱いし、時として誤ることもあるという前提…失敗も想定の範囲内、どんどん失敗すればいい
・科学的思考能力のある人間の強み…改善すべき点を数字に置き換えることができる
・創業者正垣氏の母親「災難とか失敗とか目の前に起こる困難は、すべて自分のためにある。自分を試してくれるんだから、最高に幸せじゃないか」
…
レストランを経営したいわけじゃないけど、気になっていたサイゼリヤ本。
想像以上に面白かった!
…と同時に、かなわなさを感じた。
あの低価格でのイタリア料理の提供が、想像以上に高い理念と改善の積み重ねの結果であるってことがよくわかる。
徹底した数値化、無駄の削除。
物事を数値化してみること。以前、「数字で考える習慣をもちなさい」を読んだときにつくづく必要だって思ったこと。
要復習。。(><)
妊娠により会社を退職して感じることは、何ものかの所属を離れたところにある、自分の価値。
他社にとって「価値」となる客観的なものも説得力も無いことに気が付かせられる。
創業者正垣泰彦氏の経営哲学がつまった本書を読むと、人間としての力の「差」をとんでもなく感じる。
そういう刺激がとてもある本だった。
いつかもうちょっとでも「説得力」(と当然値する中身。。)のある人間になれるよう。。日々研鑽。
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