ピックアップ
・「ソドムの市」
・「殺人者の自伝」ジョーイ
・説得の成功 :社会復帰の可能性と未練を抱かせることに成功したとき
・・・
名前だけなんとなく知っていた三菱銀行人質事件の犯人梅川昭美。
その残忍な犯行に至るまでの彼の人生を、様々な資料や取材を基に、毎日新聞社社会部がまとめたもの。
不敵な梅川が、最後に唯一狼狽したのが母親の登場だった、っていうのが印象的でした。(電話で母親に説得させようとしたが、梅川が狼狽して電話を切ってしまった)
子どもの頃、母親に対しても暴力を振るい、非行のあげく強盗殺人まで犯した梅川も、成人してからは、親孝行したいという感情が生まれていった様子。
それがどうしてこういうことになってしまうのか。。
両親が大きくなってからの子どもで、小さい頃は猫かわいがりだったとのこと。病気の父親と離婚後、いったん父が引き取るも、その後戻って無学の母と二人暮し。
金やモノをせびって、母親に暴力を振るう。非行に走る。
善悪の教えが足りなかったのか。。。?生まれつきの性質か。。?離婚が及ぼした心の闇か。。?
子どもっていうのは別人格だというけれど、本当に子育てっていうのはリスクがあるな・・・と不謹慎にも思いました。自分の子どもが犯罪を犯す。。。そんな体験は決してしたくないけど、どうやって防いだらいいのか特効薬はない気がする。
しかし、何が悪くてなにがいい、という親なりの基準というのはしっかり持って、それを伝えることはすごく重要なんじゃないかな、とは思いました。=モラルの伝達。
そうするためには、自分がまっとうに生きること。
日々哲学すること(^^;
悲しさを感じる事件と人生の記録でした。読んでよかったとは思います。
またこの事件の被害者で今も健在の方がたくさんいらっしゃるはずだけど、その心の傷の深さが思いやられました。。元気に回復されていることを祈ります。
コメント