包帯クラブ The Bandage Club (ちくまプリマー新書)
普段あんまり手の伸びないタイプの小説だけど、お借りしたので楽しみに読んでみた。
ピックアップ省略。
感想
自分自身、多感なときに読んでおきたかった、、といっても、大人になった(つもり….)からこそとっても大切なことが沢山書かれているようにも思いました。
いつだって自分だけがひどい目にあっているように感じているけれど、自分も知らないうちに誰かを傷つけている。それが現実。自分だけが繊細なわけじゃない。。
それから、この小説の主要エピソード、自分自身が心に傷を負ったと感じる風景や事物にたいして包帯を巻き、その傷を認識する・認めあうことで不思議と癒されるっていうのがあるけれど、これは効果があるだろうな、、と思いました。
目に見えないことでもごまかさず、それは事実としてある、ってとらえることは、とても大切だと思います。。。
それは、ずーーーっと前に、ZAPP(ザップ)!―誰でも「やる気」になる魔法の一撃 (講談社ビジネス)という本を読んだのがきっかけ?で、そこには炎を吐いて部下を攻撃するモンスターボスや、癒しの魔法で傷を治癒する魔法使いボスなんかが出てきます。
それは現実にはどこにでもあるオフィスなんだけれど、心の中のことが具象化するとそういうファンタジーになる。目には見えなくても、言葉の刃物で誰かを切りつければその人は怪我をするし、そのままほっとけば化膿して悪化したり、死んでしまったりする。
また、うつ病はこころの風邪とかいうけれど、そういう風に目に見えない病気でも、しっかり「あるもの」として認識するだけで、ずいぶん自分で対処できることが増える気がします。。
ともかくも、この小説の中で描かれていることって、自分自身をメンテするのに大切なことが多く含まれているように感じました。また、様々な立場の人の気持ちが追体験できる。
「仲間」の素晴らしさも際立っていて、うらやましくも感じました。(人たくさん苦手。。。)
DVDも出てるみたいなので(っていうかそっちのが有名?!)、チャンスがあったら見てみたいです。
とってもこころに響くよい小説でした!(^^ ありがとうございました♪
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